「時間あたり成果」からクリエイターのスキルアップと価格設定を考える【二軸思考】

エッセイ

はじめに

クリエイターとしてお仕事もらい始めたけど、価格設定がわからなくて…。

こんな悩みを持っているクリエイターさん、少なくないはず。

わかる、わかりすぎる。

それもそのはず、何を隠そう、これは僕のことだ。

ということで、「時間」と「成果」の関係を把握して、対策を立ててみることにする。

この記事の内容をざっくりいうと…

クリエイターの価格設定について、「時間あたり成果」という考え方を用いて考えたり、二軸思考で整理したり、それぞれの場合について方策を考えたり。

…である。

「時間あたり成果」とは?

時間あたり成果の基本的な考え方

「時間あたり成果」という考え方を、とりあえず簡単に定義しておこう。

というか、定義も何も、「成果を時間で割ってやる」、ただこれだけ。

「時間あたり成果」の具体的な考え方

もう少し具体的な場合を例にして、時間と成果との関係から導き出されるいわゆる「時間単価」について考えてみよう。

さて、以下の3つの場合を効率の良い順に並べてみると、どうなるだろうか。

  1. 500円の仕事を10分で終わらせる
  2. 5,000円の仕事を3時間で終わらせる
  3. 5,000円の仕事を10分で終わらせる

場合1:500円の仕事を10分で終わらせる

場合2:5,000円の仕事を3時間で終わらせる

場合3:5,000円の仕事を10分で終わらせる

解答

したがって、効率が良い順に並べると以下のようになる。

  1. 5,000円の仕事を10分で終わらせる = 30,000円/時間
  2. 500円の仕事を10分で終わらせる = 3,000円/時間
  3. 5,000円の仕事を3時間で終わらせる = 1,666.66円/時間

もっとも「時間単価」の高い場合については予想通りだと思う。

しかし、残る2つの場合、比べてみると実は「500円の仕事を10分で終わらせる」方が「時間単価」でみると高い。

「5,000円の仕事を10分で終わらせる = 30,000円/時間」について、5,000円の仕事なんだから、いくら頑張ったって上限は5,000円だろうと思うかもしないが、それはこの仕事1件だけに限って考えた時の話。例えば月に6件以上こなすようになってくると、全てを10分で終わらせれば1時間で30,000円稼ぐことができると想像してみると良いかもしれない。

ここまでのまとめ

  • 同じ成果をあげる仕事は、それにかかる時間を減らせば、いわゆる「時間単価」が上がる。
  • 同じ時間かかる仕事は、それによって得られる成果を増やせば「時間単価」が上がる。
  • ただ、短期的に成果を大きく増やすのは難しいし、案件によって求められている成果は決まっていることが多い。(「このページを編集してほしい」と依頼された時に「おまけで3ページ分編集しましたー」と言っても、喜んでもらえるとは限らないし、報酬が3倍になりはしないと思う)

「2軸思考」で可視化してみる

「2軸思考」という考え方を用いて、もう少しスッキリ整理してみると、こんな感じ。

念のため補足しておくと、これは以下2つの軸を掛け合わせて、4つの型に分類している。

  • 「作業にかかる時間量が多い/少ない」の2パターン
  • 「作業で得られる成果が多い/少ない」の2パターン
思考の整理に最適『複雑な問題が一瞬でシンプルになる 2軸思考』
複雑な問題が一瞬でシンプルになる 2軸思考posted with カエレバ木部 智之 KADOKAWA / 中経出版 2017-12-01Amazonで購入楽天市場で購入Yahooショッピングで購入こんな悩みを持つ人にオススメ 頭の中で自分...

A領域

得られる成果は多いが、かかる時間も多い。

先ほどの例で言えば、5,000円の仕事を3時間で終わらせている状態。

この状況で出てくる感想は、「しんどい」だ。

「やりがいはあるのに、なんかもうちょっと報われてない」感。

クリエイターなら誰もが感じたことあるのではないだろうか。

この状況のクリエイターに送るコメントと考えられる方策

  • 技術力はあるので重宝されるべき人材だ
  • テンプレ化や半自動化を行って時間削減すべし
  • どうしても時間がかかることを続けていくのであれば、価格をあげるのは今だ!

B領域

かかる時間が少ないのに、得られる成果が多い。

さっきの例でいうと、5,000円の仕事を10分で終わらせている状態

最高だ。

これを理想として、ここを目指していくものとする。

C領域

作業にかかる時間は多いのに、そこから得られる成果も小さい。

成果が小さいということは報酬も少ない。

ここで悩んでいるクリエイターさんには、少し酷かもしれないが…

「やめちまえ!」

ここで消耗し続けていたら、きっと折れてしまう気がする。

ちょっと前の僕がそうだったのだから、人ごとではない。

頼むから、やめちまえ。

D領域

かかる時間は少ないが、成果も少ない。

先ほどの例でいうと、500円の仕事を10分で終わらせている状態

この領域にいる人は、もう少しステップアップした方が幸せな場合が多いと思う。

なぜなら、こういう時って、本当はできるのに、実力よりも単価の低い仕事を取ってきている気がする。

つまり、もう少し自分の実力を高めに見積もった方がいい。

もっと言えば、もう少しレベルや単価の高い仕事を受けた方が、自分が成長できるはずだ。

この状況のクリエイターに送るコメントと考えられる方策

  • 得意なことだから続けるべき
  • スキルアップして単価の高い仕事をこなせるように頑張ると良い
  • ただし、ここでD⇨Aルートに陥りがち。

まとめ

もちろん、自分が今C領域にいるからと言って、本当にやりたいことであれば、踏ん張ってみてもいいかもしれない。

なぜなら、諦めたら絶対に夢は叶わないからだ。

頑張れば、ひょっとしたらC⇨D⇨A⇨Bというように、だんだんと状況が変わっていくこともあるかもしれない。

「やめちまえ」とは言ったけれど、それは「ずっとその状況に止まるのは、やめちまってねー」というぐらいの意味だったりもする。

ということで、全てのクリエイターが幸せになれますように

つきのひと(@luuluuul)でした!

コメント

タイトルとURLをコピーしました